大人なのにそんなこと言って…

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タツラーって知ってますか? このブログにもしょっちゅう引用文が出てくるのでおわかりだと思いますが、ぼくは内田樹さんのファンです。で、「たいへん熱心なウチダ読者」のことを業界の一部では「タツラー」というそうです(参考)。ぼくはタツラーの域に達するほど著作を読んでいませんが、内田さんの文章には大きな影響を受けたといっていいでしょう。ちょうどツイッターをはじめた昨年の5月くらいに存在を知ったのですが、内田さんの文章に出会ったことで、ぼくは劇的に思考回路が変化したように思います。(確かめてないけど)その前後の自分の文章を見比べるとたぶん違ってると思う。

たとえば、内田樹さんのブログでの記事の数々や、高橋源一郎さんのツイッターでの小説ラジオなどが紡ぎだすことばに出会ったとき、ぼくは目から鱗が落ちるようでした。いままでそんなふうに社会のことを説明してくれる大人は知らなかったし、そういう言葉に出会わなかった(出会っていても気づかなかったのか)。ぼくはそれらのことばに触れることで、はじめて「自分のあたまで考える」ということの意味を知ったような気がします。

で、いまふり返ると、それらの言葉に出会ってぼくが影響を受けたいちばんの核となる部分っていうのは、「へえ、大人なのにこんなこと言ってもいいんだ。」という驚きだったと思います。

それまでの常識では、大人はかくあるべしみたいな像があって、これはこういうものだ、という「知識」とか、それについては言わないのが大人なんだという「暗黙の了解」とか、要は「知ったか」なことを言うのが大人、みたいな空気があって、ぼくも(居心地の悪さを感じていながらも)なんとなくその空気の一員であったように思います。ところが、内田さんや源一郎さんは、そういう「暗黙の了解」や「常識」をさらりと乗り越える術を見せてくれました。だからぼくはほんとうに感動した。いままでそんなふうに社会のことを説明してくれる言葉に出会ったことがなかったから。いままでブラックボックスであった部分やグレーゾーンであった領域を避けずに、正面から向き合った結果として出てきた言葉は、心底、腑に落ちるものだったから。そうか、こんなふうに考えてもいいんだ、と。「大人なのにこんなこと言ってもいいんだ。」とたいへん勇気づけられました。

だから、自分も「大人なのにこんなこと言っちゃう」大人でありたいと思っています。だって、ほんとうになんにも知らないから。で、それは別の言い方をするとどういうことかというと、こういうことだと思います。

増田聡さんTwitterより
オレはやっぱ「社会はけっこう甘い」ことを身体張って証明しようとする大人に惹かれるし自分もそうなりたいと思うけどなあ。「社会は甘くない」って若い人に言うことだけを生き甲斐にするような大人になりたいか?まあなりたくないわな普通


内田さんや源一郎さんはもちろん、さいきんこのブログで取り上げたユニコーン電気グルーヴにしろ、糸井さんや鶴瓶さんにしろ、かっこいい大人ってそういうことだよな、とさいきんとくに思います。フトコロが深いっていうか。オレこれしかできないから、たのしいことしかできないから、と言って本人たちがいちばんたのしんでる。そういう大人が集まれば、しぜんに他人に寛容で、「おたがいさま」な社会になると思うんだな。そういうのがいいな、ぼくは。

大人なのにそんなこと言って…

大人なのにそんなこと言って… 2011.06.29 Wednesday [妄想] comments(0)
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